あり得ない話

今日はやまざき有楽町店で軽く飲んでいた。
店員の山裕子と他愛ない話をしていた。


主宰:「このあたり(やまざき有楽町店近辺)で食事するときってどうするの? どこか美味しいところある?」
山裕子:「あたし、お弁当作るときが多いんですよ。」
主宰:「ホント? マメだねえ。」
山裕子:「なるべく無駄な出費は避けて、美味しいお酒につぎ込みたいんで…。」
主宰:「ほう、それは良い心がけだね。」


中略


主宰:「でもさあ、君(国立大学の理系出身)だったらお金のことだけ考えたらこの業界入んなくても、もっと給料のいいところで働けたんじゃないの?」
山裕子:「そうですね、そうかもしれませんけど、あたしが卒業した時って就職が超氷河期だったんで…。」
主宰:「ああ、なるほどね。そういえば僕が知っている人でも君くらいの年代で一流大学出て飲食やっている人がいらっしゃいますよ。」


意図はしていなかったが、何故か語尾が敬語になってしまった。


山裕子:「どうしちゃったんですか?なんか敬語になっちゃって!?」
主宰:「そうですね。自分でも意図していなかったのですけどね。何故か敬語になってしまったんですよ。ってこれから丁寧な言葉遣いのキャラで行こうかな…。」
山裕子:「これまでと、180度変えるんですか?」
主宰:「はい、そうさせて頂こうかと思います(笑)」


その瞬間、グラスを拭いていた山裕子に異変が起きた。


主宰:「どうしたんですか?」
山裕子:「特に落としたり変な力を入れたわけでもないのにテイスティンググラスにヒビが入ってしまって…。」
主宰:「ん!? やっぱり俺が柄にもない喋り方したんで、グラスが拒否反応示しちゃったのかなあ? やっぱ柄でもないキャラはやめるか。そもそもありえない話だよな。俺が丁寧な言葉ばかり話すなんて…。」
山裕子:「そうですよ。やっぱりいつもの毒舌じゃないと、らしくないですよ!」
主宰:「グラスにまで拒否されちゃしょうがないよな。」

今日の酒

(泡)マカイ クレマン・ド・ボルドー NV
(赤)ボーダン カベルネ・ソーウィニョン 2004 マーガレット・リヴァー