お邪魔虫

bebian912008-11-07

19時頃に弟子のマヤに電話した。


マヤ:「今日は穣さんと佳子ちゃん(桃佳子)と大丸のワインフェアに行くんですよ。」


折角の穣と桃佳子のデートを、誘われたからと言ってのこのこと出かけるなんて、ホントに気が利かないやつだ。


「風邪ひいたから、楽しんできてね。」


とか言って、別の日に行くとかすればいいものを…。邪魔以外の何者でもない。
が、ワインフェアは楽しそうなので、マヤが邪魔するついでに主宰も邪魔しに行くことにした。


場所が分からなかった主宰は再びマヤに電話した。


マヤ:「場所は11階なんですが、今は会場じゃなくて別のコーナーのワインバーにいます。あと、美白秘書と高津くん(英彰)が来てます。」
主宰:「ん?あっそう。」


むしろそっちを邪魔しなければならないということで(笑)、特設のバーにつくなり邪魔に入った。
その後、美白秘書と英彰は再び催事場で試飲をするということで主宰も美白秘書に誘われたが、穣と桃佳子も邪魔しなければいけない!?ので、主宰の飲みかけのワインと出された水を持って、既にマヤが邪魔している3人の輪に入った。

物々交換2

3人は、50mlほど赤ワインが入ったテイスティンググラスを3つずつ持っていた。


主宰:「何飲んでんの?」
穣:「たしか、ポンソとトラペと…、あとこれなんだっけ?」
主宰:「ボンソの何よ? トラペってどっちよ? 『なんだっけ』ってなんなんだよ?」
穣:「はいすいません、甘かったです。」
主宰:「じゃあ当てるか…。ポンソは…(飲む)、あ、これは、クロ・ド・ラ・ロシュだな。トラペはエノテカだから、ロシニョール・トラペってことで…(飲む)、シャンベルタンかなあ? もう一つは見当もつかないなあ。何だろう。」


クロ・ド・ラ・ロシュは、まさに「ロシュ」(Roche=岩)の味がしたので、すぐに分かりました。ロシニョール・トラペのシャンベルタンも過去に飲んだことがあったので、あまり自信はないけどちょっと分かりました。もう一つはドルーアン・ラローズのクロ・ド・ヴージョだったそうですが、これは分かりませんでした。
それにしても、ブルゴーニュにはまって約一年、よく舌を鍛えたものだと思う。


しばらくすると桃佳子がほとんど残っている自分の3つのグラスをすべて主宰の前においた。


主宰:「どうしたの?」
桃佳子:「あたしぃ〜いぃ♪、お酒弱いしぃ〜いぃ♪、明日早いからぁ〜あぁ♪、これぇ、飲んでくださいぃ♪」
主宰:「あっそう。じゃあ、ありがたく。ラッキー♪」
桃佳子:「村松さんの前にあるのぉ〜おぉ、お水ですかぁ〜♪ もらっていいですかぁ〜あぁ?」
主宰:「いいよ。じゃあ、物々交換ね。」
桃佳子:「は〜いぃ♪」
マヤ:「なんか、ものすごい物々交換ですよね。」
穣:「凄いですよね…(唖然)。」


その後、ルイロデレールのシャンパンを飲んで会場をあとにした。

デュガピー

居合わせた全員に囁いてみた。


「デュガピー飲まない?」


ブルゴーニュが好きな人なら、これは殺し文句以外の何者でもないだろう。その囁きに穣と美白秘書が呼応することになった。
英彰は明日就活の面接ということで帰る予定だったが、美白秘書に強引な誘いを受け、主宰の


「学割にしてやるよ。」


の台詞で陥落し、一緒にヴィノーブルカフェに行くことになった。
既に相当酔っ払っていたにも関わらず、ヴィノーブルカフェでも3本もあけて、かなり盛り上がりました。

穣の恋愛相談

穣:「なんで(桃佳子は)早く帰っちゃうのかなあ…。」
主宰:「AB型は眠気に弱い人が多いから、きっと他意はないよ。」
穣:「一緒に回ってて、『ボルドーブルゴーニュどっちがいい?』って聞いても『どっちでもいい』としか言ってくれなくて…。」
主宰:「素人だから本当にわかんないだけでしょ?」
穣:「そうなんですかね…。」
主宰:「AB型はすべて引っ張りまわすか、全部下駄を預けるかどちらかがいいよ。いちいちお伺い立ててたら、馬鹿だと思われるよ。」
穣:「げっ!そうなんですか!やばかったかなあ…(泣)。」


10代の恋愛相談みたい…。

いたちごっこ

ヴィノーブルカフェでは、美白秘書令子はいつになく多弁で上機嫌だった。で、四六時中主宰のグラスと勝手に交換していた。


主宰:「なにやってんの?」
令子:「こっち(主宰のグラス)のほうが、(北斗孫家拳がかかっていて)美味しいから交換したんです。」
主宰:「そう?でも、こっち(主宰の前)に来た瞬間にこっちのほうが美味しくなるんだよ。ほら〜!」


と、交換されて主宰の目の前に来たグラスの香りを美白秘書に嗅がせた。


令子:「あ、ホントだ。じゃあ、これあたし飲みます。」


とまた交換してしまう美白秘書。


主宰:「そんなことしても、またこっちのほうが美味しくなるだけだよ。」
令子:「ホントだ。くやしー♪」


とかいいながら店を出るまでに10回〜15回は勝手にグラスを取り替えていた。


店を出てから高田馬場駅につくまでの間、


「佳子ちゃんどう?かわいいと思わない?女の子らしくていいですよね!?」
「マヤちゃんかわいいですよね?どうなんですか?」


と、主宰の頭をたたいたり、背中を(物理的に)押したり、いつまでも絡み続けた上機嫌な美白秘書だった。きっと良い眠りについたことだろう…。

今日の酒

(赤)カステロ・ディ・アマ キャンティ・クラシコ 2004 DOCG
美味しかった。


(赤)ドメーヌ・ドルーアン・ラローズ クロ・ド・ヴージョ 2004
薄かった。区画がいまいちなのか?若かったのか?ハズレの瓶だったのか?


(赤)ドメーヌ・ロシニョール・トラペ シャンベルタン 2004
2001より味の純度が上がっているように感じられた。酒のポテンシャルは良く分かった。10年後はさらに美味しいだろう。


(赤)ドメーヌ・ポンソ クロ・ド・ラ・ロシュ 2004
(赤)ドメーヌ・フィリップ・シャルロパン・パリゾ マルサネ レ・エシェゾ 2005
ポンソのクロ・ド・ラ・ロシュはさすがのミネラル感だ。若いと偉大さが分かりにくいため、3人に違いを分からせるためにシャルロパン・パリゾのマルサネを頼んだ。シャルロパンパリゾのマルサネも十分に旨いが、そのあとにクロ・ド・ラ・ロシュを飲むと、余韻とミネラル感の違いが歴然とし、畑の格の違いがはっきりと分かり、3人が納得していた。


ちなみに、前出の2杯を含む3つのグランクリュのあとにシャルロパン・パリゾのマルサネを飲むと、シャルロパン・パリゾのマルサネのほうが濃厚なために、素人は一瞬こちらのほうが美味しいのではないかと錯覚してしまう。その後にグランクリュを改めて飲むとその偉大さが良く分かるという味覚の錯覚を利用した「手品」にも驚いていた。


(泡)ルイ・ロデレール ブラン・ド・ブラン 2000
店員にすすめられて飲んだ。クリスタルの配合割合の都合上残ってしまったシャルドネで作るということで、品質はクリスタルとほとんど変わらないという。
ものすごく美味しかったが、確かにここにピノノワールが加わればコクが増してさらにものすごく美味しいだろうなあ、という想像はついた。(クリスタルは飲んだことがありません。)
クリスタルになるべく育てられたシャルドネなので、そのプライドとオーラを纏ったままシャルドネだけ瓶詰めされ、なお、クリスタルとしてのプライドとオーラを持っているのではないかと勝手に想像した。でなければ、シャルドネのみでこの力強さとコクは出ないはずだ。


エノテカの店員:「これはグランクリュの葡萄を使用していまして…。」
主宰:「どこの村?」
店員:「え? え〜と…、ど忘れしてしまいました。有名な村です。」
主宰:「アイじゃないよね…、オジェ?ヴェルズネイ?」
店員:「それらではないです。なんでしたっけ…?」


おいおい(汗;;)。


(赤)スペインワイン(なんだっけ?)
よかった。全部テンプラ。


(白)ドメーヌ・デュ・シャトー・ド・ムルソー ブルゴーニュ クロ・デュ・シャトー 2004
思ったよりミネラリーで美味しかった。ACムルソーと境界の畑なので、すこしムルソーの味がした。


(赤)ドメーヌ・ベルナール・デュガ・ピー ジュヴレ・シャンベルタン VV 2001(写真)
ワイナートの田中教祖が「エネルギー感がない。」というのは良く分かるが、これはデュガピー一家の丁寧な畑仕事と優しさと酒に対する真摯な姿勢と愛をありがたく頂く酒だ。
秋田美人の肌のような質感(なんだそれ?)が優しく舌に語りかけ、どちらかというと内向きな統制された力強さもあり、特に日本で人気があるのが良く理解できた。
ただ、上記のような素晴らしい資質があるが、価格が…。(ベルナール・デュガのせいではないが…。)

面子(デュガピー仲間は#)

穣#、桃佳子、マヤ、美白秘書#、英彰#、主宰#