価値分かりますか?

珍しく熱い斉藤君

今週の初めにタントタントへ一人でランチに行った。
一人で行くと、店のソムリエがかわるがわる相手をしてくれて、いろいろとワインの話をしてくれる。


店員の山崎さん:「なにか飲みますか?」
主宰:「じゃあ、なんか赤を。」


すると、どこかで見かけたワインが出てきた。


主宰:「あれ?このブルネッロ、僕2本持ってますよ。でもちゃんと飲んだことが無くて味を確認したいと思ってたところなんだよね。」
山崎:「ああ、そうなんですか。それは良かったです。」
主宰:「前ランチに来たときに斉藤君に出してもらったルベスコも飲んでみかったやつだったんだよね。なんか凄いね。」
山崎:「はあ〜…。」


しばらくすると、斉藤君が来た。


主宰:「このワイン(ブルネッロ)、この前みたいに飲んでみたかったやつを山崎さんが出してくれたんだよね。いいよね、この店。」
斉藤:「ああ、あのときのルベスコ!」
主宰:「そうそう。あれはドンピシャだったけど、今回もドンピシャ。縁があるのかなあ…。」
斉藤:「村松さん!そういえば、ヴィノスやまざきのサグランティーノ・ディ・モンテファルコ飲みましたよ!村松さんも飲みましたか?」
主宰:「いや、僕はまだなんだよね。やまざきの店員に『どう?このワイン?』って聞いても、みんな『う〜ん…』って考え込んじゃうから躊躇してたところなんだよ。」
斉藤:「普通はサグランティーノなんて売ってないですからね。珍しい品種だし飲んでみたくて買ってみたんですけど、本当に良かったんですよ〜♪ 独特の香りと言うかちょっと癖があるけど変に渋くなくて品がいいって言うか…。やあ、おいしいんですよ〜♪」
主宰:「斉藤君がそこまで言うなら飲まないとね。そもそもやまざきのワインで知らない酒があってはいけないので、店員がなんと言おうと一緒に躊躇してる場合じゃなかったんだけどね。飲んだら斉藤君にも報告するよ。」


いつもは冷静な斉藤君がここまで熱く語ることは珍しいので本当にびっくりしました。

早速

今日、やまざき池袋店のカウンターでサグランティーノ・ディ・モンテファルコをあけてみた。
率直に感じた順に感想を羅列すると…。


「うまい。」
「上品でうまい。」
「確かに個性的な葡萄。」
「パーカーに媚びてない。」
「一般受けしなさそう。」
「イタリアワインを飲みつけてないと価値の理解が難しそう。」
「こんないい酒がかくれていたとは…。」
「サッシカイアとかオルネライアとかマセトーとか馬鹿イタリアワインばかり評価してはいけないな。(最初からしてないけど)」
「イタリアワインは奥が深いなあ…。」


特に「イタリアワインを飲みつけてないと価値の理解が難しい」というのはヴィノスやまざきの店員の感想を聞けば分かる。彼らは皆ワインに詳しく情熱もあるが、やはり舌がフランスワインに慣れているのだろう。
(他の客なら「うまいですよ〜♪」でいいと思うが、主宰に嘘ついて突っ込まれても困るから主宰にはみんな正直に感想を言うのです。<だから余計に信用できるんですけどね。>)
主宰もどちらかといえばフランスに舌が慣れているほうだと思うが、最近イタリアの伝統的なワインや土着品種に興味を持ち始めていろいろと試していたところだったので、自分なりに価値が分かった気がした。(斉藤君や弥生に比べれば、全然浅いと思うが…。というか素人同然?)


で、経営者のゆう子りんにメールしたら面白い答えが返ってきました。


主宰:「そうそう、そういえば池袋店で、サグランティーノ・ディ・モンテファルコ一本飲みました。うまいですね〜。新しい境地ですね。思い切りましたね!」
ゆう子りん:「でしょ。思い切ったでしょ。うちのワインっぽくないでしょ。やっぱりイタリアの伝統を伝えていかなければと思ったのです。世界中がロバートパーカー好みのワインを作っている?この時代、本当にクラシックなこのワインは私たちが売らなければ、存在自体がなくなってしまう蔵なのです・・ 。わかる人だけ買ってくれればいいと思い、仕入れました。」


泣かせるねえ。