主宰の父

父が亡くなってしまいました。享年67です。
昼に突然母からメールが来ました。


「パパが亡くなってしまいました。」


え?パパってどこのパパ?
主宰のパパ?
心の準備も出来てなくてよくわかりませんでした。対面して顔を見ると、今にも起きてきそうです。
酔っ払って寝ていると、蹴っ飛ばして起こしていたことあったので、また蹴っ飛ばしそうになりました。


「ほら、おやじ!起きろ!」


親孝行する前に亡くなってしまったという感じです。それが本当に心残りでなりません。


坊ちゃん育ちで苦しいことが嫌いだったで、ぽっくり逝けたのは良かったかもしれませんが…、それにしても早い。

父という人

まじめで見栄っ張りで、暴飲暴食が大好きで、趣味に生きる人でした。
こうやって思い返してみると、自分はやはりこの人の子供なんだなあと思いました。
摂生して長生きするくらいなら、早く死んでもいいから好きなことをしたいという人でしたからある意味本望だったと思います。
晩年はちょっと寂しそうにしていることが多かったので、もう少しきちんとかまってあげられれば良かったな…、と後の祭りです。

デブ遺族

母と兄弟で、いろいろと葬儀などのことで相談していましたが、通夜や告別式で焼香してくださった方に遺族でお辞儀をしますが、そのときに主宰を含め三人の兄弟が横に並ぶことを想像すると、なんか怖いです。
主宰:89kg
次男:84kg
三男:90kg


父と懇意にしていただいていた、合唱団の方など、何名かの方が来てくださいましたが、皆口をそろえたかのように、


「こんな立派な息子さんが三人もいれば頼もしい…」


というのですが、自分達でも本当に立派(な体格)だと思って言葉もありません。

お坊さん

母方の祖父が亡くなった時に、葬儀屋の紹介で連れてきてもらった若いお坊さんがとても感じの良い方で父がとても気に入っていたので、そのお坊さんに来てもらうことにしました。(主宰がいまより20kg軽かったときは、そのお坊さんととても似ていたのですが、それも気に入っている理由の一つのようでした。)
祖父の三回忌のあとに、そのお坊さんが骨を埋めるお寺が決まったと言うことで、聞いてみた。


「それはどこですか?」
「○野の○○寺です。」


あまりに凄いお寺でびっくりしてしまいました。
そんな将来有望で性格の良いお坊さんにお経をあげてもらえるなんて父は果報者です。

戒名

祖父が亡くなったとき、そのお坊さんにとても素敵な戒名をつけていただきました。
祖父はオーダーメードのスーツを作る職人だったので、「縫」と言う文字が入っています。
兄弟で話していて、どんな字を入れてもらうかいろいろと話しました。(希望通りになるわけではないとのことですが。)


父は欲張りで食欲、物欲が旺盛だったので、「欲」
見栄っ張りだったので、「見栄」


とここまでは冗談で笑ってましたが、やはり亡くなるまで続けていた大好きな合唱に因んで、「唄」「歌」などが入ると良いかなあなんて話になりました。

盛り上がる実家

父はパーティが好きで、よく人を家に招いて自ら料理をして振舞っていました。みんなで盛り上がるのが好きな人でした。(そのあたりもやっぱり自分はこの人の息子なんだなと思う。)
今日は事が事だけに直系の家族は全員集合でしたが、父は息子と孫が揃うと本当に喜んでいましたから、そう暗くならずにと言うかむしろ盛り上がっている様子を見て喜んでいるのではないでしょうか。


いろいろ書きましたが、父に送る言葉は「ごめんね」の一言しか出てきません。
皆さんも親が元気なうちに孝行したほうが良いですよ。絶対に。