お散歩

今日も渋谷のヴィノスやまざきに寄った。
お金持ちのとしおがカウンターで一人で飲んでいた。何を飲んでいるか確認すると、ルロワのニュイサンジョルジュ1er1997だった。やはりブルゴーニュだ。
この前一緒にやまざきで飲んだとき(20日)は「ボルドーやめます。」と言っていたので、まっすぐなとしおは絶対にブルゴーニュばかり飲んでいるだろうなと想像していたが、やはりそのとおりのようだ。


としお:「いやあ、この前お会いしたときから本当にブルゴーニュばかり飲んでいるんですよ!やっぱりブルゴーニュは楽しいですね!」


としおはそろそろ帰ろうというところだったが、主宰がきて勢いづいたようだ。


としお:「もう一本行きましょう!」
主宰:「いいですね!でもブルゴーニュは飲みつくしてしまったんであまりいいのがないみたいですけど…」
としお:「とりあえずセラーを見てみましょう!」


二人でセラーへ移動した。


としお:「この前のドゥジャックおいしかったですね〜。またあれにしませんか?」
主宰:「ドゥジャックはあるのですが、この前と同じシャペルシャンベルタンはもうないですよ。今あるのはヴォーヌロマネの1erか。きっとこれも美味しいでしょうけど…。」
としお:「じゃあ、復習ってことでこれにしましょう!」


1erって言っても軽く2万円だ。


主宰:「これって美味しいの?」
店員の愛ちゃん:「ドゥジャックは美味しいに決まってるじゃないですか。でも、それ何年ですか? 1996ですか。たしか96年に後を継いだ息子が醸造するようになってから味がかなり変わってしまったといことんですけど、これはどうなでしょう?」
としお:「でも、おいしいからどっちでもいいですよ。」
主宰:「それもそうですね。」
愛ちゃん:「ラベル見ると、きっとこれはお父さんが作ったワインですね。息子のは少しラベルが変わっているんですよ。」
としお:「いやあ、美味しいですね!!」
主宰:「やばいっすよね!あ〜幸せ。」


折角愛ちゃんがラベルの説明をしてくれているのに全く聞かずに勝手に盛り上がるとしおと主宰。二人とも典型的なB型である。


愛ちゃん:「もうそろそろラストオーダーの時間なんですけど…。」
としお:「では、もう一本いっときましょうか?」
主宰:「でも、もうこれ以上いいのは残っていませんよ。」
としお:「じゃあ、なんかこれと違う個性のプルゴーニュにしましょう。なんかおもしろいのないですかね?」


一緒にセラーに向かった。


主宰:「これどうでしょうか?ポマールです。」
としお:「それはどんなやつですか?」
主宰:「いままでつゆきさん(としおの苗字)が飲んでいたブルゴーニュは恐らく全部ニュイです。で、このポマールはボーヌなんです。ニュイは北のほうだから酸が乗って高級感で出てきますけど、ボーヌは果実味勝負なんです。大雑把なくくりで言えばそんな感じです。ただ、これは1984年で21年もたっているのでどんな味がするかは想像つきませんが…。」
としお:「じゃあ、それにしましょう。ちょっと寄り道でお散歩ってことで…。」


お散歩で一万円か…。


ポマールを飲んでみると、21年もたっているにもかかわらず、というより年を感じさせない若さがあった。ブラインドで飲めば1996とか1998などと答えてしまうそうな若さだった。
ニュイとボーヌの違いについても、ある程度のテイスティング経験も知識もあるが、このような良い酒で比べるなどそうある機会ではない。
今日も幸せな日だった。感謝である。