ボルドーやめます。

今日も渋谷のヴィノスやまざきに行った。
お金持ちのとしおといつも一緒にお酒を飲んでいるみちこが、これから飲むワインを選び終わってまさにこれから飲むところだった。


みちこ:「今日はブルゴーニュなの♪」


としおといえば、普段はボルドーのグランヴァンを次から次へあけるのに今日はブルゴーニュだなんて珍しい。


としお:「昨日まっすぐ帰るつもりが、18時から飲み始めて5時まで飲んでしまいましたよ。ちょっと疲れたからブルゴーニュにしてみたんです。」


ところが選んであるワインを見ると、とても疲れて飲むようなワインには思えない。プリウレロックのクロゴワイヨ1999とクロドヴージョ1999である。

飲み始めた。プリウレロックはとてもいいワインではあるが、個人的には最初に鼻をつく華やか過ぎる香りがちょっと気になることもある。(なので、プリウレロックを飲むときは出来れば前日に抜栓しておくと、余計な香りと発酵の際に発生した微量の二酸化炭素<泡>が抜けて非常においしくなるのだが。)
としおも同じことを感じていたようだ。


としお:「これ、とてもおいしいけどもう少しガツンとくる面白いブルゴーニュないかなあ。」
主宰:「ちょっと奥のセラーに行ってみましょうか。」


セラーを見渡してみた。


主宰:「なんか、ボルドーばかりですね…。(中略) あ〜、ありましたね。良さそうなやつが…。」
としお:「何ですか?」
主宰:「ここにドゥジャックがありますね…。これは私は飲んだことがないのですが、この蔵は何を飲んでもすっごくうまいという評判しか聞いたことがないんです。ただ、ガツンとくる好みのブルゴーニュかどうかはわかりませんよ。」
としお:「ああ、いいですね。ではそれにしましょう!!!」
主宰:「ヴォーヌロマネの一級畑と、もうひとつ、なんだこれは?ゲゲッ!!! シャルムシャンベルタンじゃないですか!!! しかも87年ですよ!!!」
としお:「どっちがおいしいんですか?」
主宰:「そりゃあ、こっち(シャルムシャンベルタン)だと思いますけど…。」
としお:「ではそれにしましょう。」
主宰:「まじですか?」


3万円のワインを躊躇なく選ぶ…。さすがはとしおである。
下手な飾り気がなく、力強い最高のブルゴーニュだった。


としお:「いや〜、いままでブルゴーニュってまずいものだと思ってたけど、こうやってちゃんと飲むといいねえ!!!! ブルゴーニュって楽しいですねえ。もうボルドーは飲み飽きたからこれからはブルゴーニュにしましょう!!! ボルドーはやめますよ。」


やめなくてもいいと思うけど…。でもとしおはまっすぐな人だから本当にやめてブルゴーニュ一色に染まってしまうかも。まあ、それもいいか。
主宰はDUJACは初めてだったので感動した。いつもとしおには感謝しています。


左から
・プリウレ・ロック/クロ・ド・ヴージョ1999
・プリウレ・ロック/ヴォーヌ・ロマネ 1er クロ・ゴワイヨ1999
・ドメーヌ・ドゥジャック/シャルム・シャンベルタン1987
なんて贅沢なんだ…。