カリフォルニアのカベルネが好きな女

今日もふらっと渋谷のヴィノスやまざきに寄った。かなり混んでいたがカウンターが一つ空いていたのでそこへ座った。
となりには常連のみちこがいた。そのとなりにはこれまた常連でお金持ちのとしおがいた。
としおはいつもやまざきのオリジナルワインはあまり飲まずに、所謂グランヴァンばかり飲んでいる。今日も例に漏れず、オーブリオン95、フィジャック99をあけていて、みちこにお裾分けしていた。





としお「フィジャックって、葡萄は何が入っているの？」
あきら店長「少々お待ちください。調べてまいります。」





これはチャンス♪
としおは気さくな性格(B型)なので会話を交わした人はすぐに「どうぞ飲んでください」とお裾分けしてくれるのだ!!





主宰：「フィジャック99はメルローが6割以上で、あとは2割くらいカベルネフランです。カベルネフランがいい感じで効いていてやさしい味なので、好きなんですよ。」
としお「おお、そうですか!!お詳しいですね。どうぞよかったら一杯お飲みになってください。」





その後カベルネフランの話で盛り上がった。

主宰：「カベルネフラン100%で面白いワインがあるんですよ。ロワールなんですけど、目隠しだとプロでもボルドーのグランヴァンと間違えるんですよ。」
としお：「それ面白そうだね。あけよう!!」






マルジナル(ソミュールシャンピニー)2000抜栓。





主宰：「カベルネフランを2割くらい入れているワインならやまざきのオリジナルで面白いのがありますよ。」
としお：「どこで作ってるの？」
主宰：「サンテミリオンです。」
としお：「じゃあ、それもあけよう!!」





シャトーオーカルディナル(サンテミリオン)1998抜栓。





としお：「いやあ、楽しいなあ…。なんか他に面白いワインないの？あの中(高級ワインが並んでいるセラー)から選んできてよ。ペトリュス(14万円)以外なら何でもいいから。」
主宰：「では、これはどうですか？」





シャトーベルグラーヴ(ポムロール)1999抜栓。





としお：「これは複雑でいい香りだねえ…。おいしいねえ。でももう少し分かりやすいのがいいなあ。もう少し分かりやすいのないの？」
主宰：「分かりやすいの…。ムーランオーラロックですかね…。」
としお：「それあけよう!!!」
主宰：「まじですか？もう飲めませんよ？」
としお：「いいのいいの。一口ずつ飲めれば。持ってきて!!!」





シャトームーランオーラロック(フロンサック)2000抜栓。





としお：「いやあ、楽しいなあ。こんなに知らないワイン比べると楽しいなあ…」





と盛り上がっているところへ「胃袋から生まれた女まりりん」登場。





としお：「あなたもどうぞ全部飲んでください。」
まりりん：「わーい♪いいんですか？いただきまーす♪」
としお：「ところで、あなたはどんなワインがすきなの？」
まりりん：「カリフォルニアのカベルネです♪」
としお：「じゃあ、オーパスワンあけよう。」
主宰：「まじですか？もう飲めないですし。もったいないですよ。」
としお：「彼女が好きだって言ってるんだからあけようよ。」
主宰：「ホントですか？では持ってきます…。」





オーパスワン2001抜栓。





まりりん：「おいし〜♪♪♪」
みちこ：「おいし〜♪♪♪」
主宰：「まずいわけないだろ。」
としお：「おいしいけど…、やっぱりこれは分かりやすすぎるというか単純というか複雑さが欲しいよね。」
主宰：「僕も同感です。一ひねり欲しいですね。単純でおいしいO型向けのワインですね。」





それにしても壮絶な会？であった。




<後日談>
主宰がオーパスワンをあけようとするとしおを諌めようとしていろいろと話している間、まりりんは、
(うるさい、だまれ、オーパスワンあけろ、ふざけんな)
と念じていたそうです。