まさかの休憩

今日小林研一郎指揮のヴェルディのレクイエムをサントリーホールに聴きに行った。
今日は小林研一郎の懇意にしている友人が来るのではないかと主宰は予想していたが、やはりいらしていた。その人はオーラを送ることができたり、作曲家の魂を呼んだりすることができるので、名演になるではないかという期待が膨らんだ。


冒頭、前代未聞の緊張感がホールを包み込む。本当に凄い緊張感だ。やはりヴェルディの魂が降りてきているのか…!?
ところが、歌手の調子がいまひとつで全体として緊張感が薄れてきてしまう。さらにサントリーホール独特の音響の悪さと日本フィルの一部の団員の不勉強も相まってアンサンブルが乱れ始める。このとき主宰は感じた。


(あ〜あ、ヴェルディ帰っちゃった。)


それでも、小林研一郎の熱いタクトと送られたオーラのおかげで、熱のこもった演奏は最後まで飽きることはなかった。歌手があまりにも危なっかしいのでその意味も含めて最後まで手に汗握る「緊張感のある」演奏会だった。


びっくりしたのは長い長い「怒りの日」が終わった後、演奏が中断して歌手が退場してしまったことだ。通常85分の全曲を通して演奏するが、「歌手の体調が悪いので休憩とさせていただきます。」という小林研一郎自身の肉声によるコメントからトークが始まった。トークは、作曲の経緯などの話や送られたオーラに対するお礼までいろいろな話があり、小林研一郎の温かい人柄にも触れることができてとても楽しめた。
その直後のありえない休憩に戸惑いつつも、面白いとも思った。
また小林研一郎の演奏会に行きたいと思った。

今日の酒

手に汗握る演奏会でとても喉が渇いたので、ヴィノスやまざき渋谷店でシャンパンを飲んだ。
(泡)シャルル・ミニョン ブリュット NV