ずれずれハッシュドビーフ

ある日のビジネスセッションで、成功者の山内氏がハッシュドビーフの作り方を教えてくれた。なぜ大勢の前でそんな話をしているかというと、それは誰もができる方法であり、また、そこにいない誰にでも簡単に教えられる方法、端的に言えば猿でもできる調理法だからである。

つくり方

牛肉細切れ 300g
たまねぎ 1個
トマト 4個
バター ひとかけ
市販のハッシュドビーフの素を半分ずつ2種(これで複雑な味が出るのだという)
ω3系のサラダ油 適量


これらを上質の無水鍋に入れて、煮立ったら弱火にして30分たったら混ぜて出来上がり。
たしかに、誰でもできそうだ。

主宰のつくり方

で、主宰も作ってみることにしたのだが、どうしたらもっと美味しくなるかを知っている主宰はあれこれ余計なことしてしまう。


・やはり肉は最初にいためて味をつけたほうが絶対に美味しい。
・ワインで煮込んだほうが美味しいので、肉を炒めたあとワインを入れてアルコールが飛ぶまで火を入れる。
・ピーマンが入ったほうがより複雑な味が出る。
・この手の料理はローリエを入れると断然美味しくなる。


料理に造詣がある人ならこれくらいのことは簡単にできるだろうが、これでは誰にでもできる料理ではなくなってしまう。教えても面倒くさそうだからよほど何かない限りやらないだろう。結局、趣旨とは遠くかけ離れた超美味のハッシュドビーフが出来上がった。
今日、自分の生き方についていろいろと考えさせられた。

今日の酒

(赤)ボーモン ムールヴェードル 2006 ウォーカー・ベイ<南ア>
裏ラベルのコメントが面白い。
"Deep dark dangerously delicious."
危険な程美味しいかどうかは微妙だが、とても濃くて甘くて分かりやすくて、典型的な南アのワインである。ハッシュドビーフによくあった。