御三家

bebian912010-01-24

今日は圭祐が主宰の髪を切りに大崎に来てくれた。
圭祐は前回来てくれたときにグルナッシュとシラーが好きだという話をしていたので、ベビアンを飲ませてあげようと思って用意していた。
近々南西地方の会をやるので、家にシャトー・ゴトゥールがあることについても話をしてから気がついた。遠くない将来の右岸の会のためにプピーユも用意していたのだ。
実はこのベビアン、プピーユ、ゴトゥールは主宰がワインを覚えたての頃に、ヴィノスやまざきのワインにはまって勝手に「御三家」などと呼んでいたワインたちだ。
この3種のワインを並べて眺めたが、非常に懐かしい気分になった。

酒だけ飲む女

主宰は体調が悪かった。圭祐にいろいろと料理などを出さなければならないが、本当に体が重い。そこで、究極の手段として近所に住む(駅2つ分の距離)弟子のマヤに来てもらって料理を用意してもらおうと考え、連絡した。マヤは快諾してくれたが、用があったらしくなかなか来てくれない。仕方なく主宰は重い体に鞭打って料理を出していた。出し終わった頃にマヤが現れた。


マヤ:「何すれば良いですか?」
主宰:「もう終わったよ。結局酒だけ飲みに来たんだな。」


無下に帰ってもらうのもなんなので、マヤにも飲ませてやることにした。
何をあけようか迷ったが、勢いでプピーユをあけた。

今日の酒

(赤)プリュレ・ド・サン・ジャン・ド・ベビアン 1997 ACコトー・デュ・ラングドック
(赤)プピーユ 1996 ACコート・ド・カスティヨン
両方とも超うまかった。ベビアンは本当に最高の飲み頃を迎えていた。プピーユ96は発売当時は弱さを感じたが、いまは右岸の優しさを表現した良い酒になっていた。コート・ド・カスティヨンなので、サンテミリオンの格付けワインのようにテロワールに起因する余韻の長さみたいなものは無いが、醸造家フィリップ・カリーユが織り成すひらめきとセンスの世界でよくここまでのワインに仕上げたものだと思う。当時は天才の名を欲しいままにしていたのに畑を広げたり上級キュヴェを作ったりして欲張ってしまったため、品質と評判ががた落ちとなったことは非常に残念なことだ。

かたつむりの餌食


主宰の実家の縁の下にベビアンをしまっていたら、エチケットがカタツムリの餌食になっていた。分からなくなってはいけないので白のマジックで写真のように書いたが、あけてみてコルクに1997と書いてあったので、正しいヴィンテージを知ることができた。