オフヴィンテージに限る!

こんな日に…、一人でIZAKAYA VINに行った。
世の中の喧騒を忘れて一人でゆっくり酒でも飲もうと思ったが、IZAKAYA VINもカップルばかりだった。
ちなみに、今日日中はゆりかもめに乗ったが、お台場に向かうカップルで一杯だった。
皆さんお幸せそうで…。

今日の酒

(白)蔵調査中 サン・ブリ 2006
うまい。邪魔にならない程度にしっかりと樽がかかったマスターが好きそうな味。


(赤)シュヴァリエ・ペール・エ・フィス コルトン-ロニェ 1992
熟成しててよかった。まさに飲み頃。


マスター:「あまりコルトンっぽくない味ですけど…。」


(赤)ドメーヌ・クリスチャン・クレルジェ エシェゾー 2005
若いが、栓を抜いてから時間が経っていたので開いていた。エシェゾーらしい色気の無いミネラルが、それらしく、しかしふくよかにたたずんでいて美味しかった。


(赤)シャトー・デュクリュ・ボーカイユ 1986
ボーカイユを飲み始めたときは、既に他のお客さんが帰ってしまってカウンターは主宰の貸切状態だった。


主宰:「偉大な年だということは分かりますが、まだまだ硬いですねえ。1986っていい年なんでしたっけ?」
マスター:「はい、グレートヴィンテージの一つです。」
主宰:「この感じだとあと、20年くらいかかりますかねえ…?」
マスター:「そうですねえ、ワインのどんな状態が好きかによりますけど…、若いのが好きな方もいらっしゃいますからねえ…。まあ、10年くらいですかねえ。」
主宰:「今年の2月に87年のボーカイユを飲んだんですけど、凄くおいしかったんですよねえ…。」
マスター:「いま飲むならそうですよ! ワインはオフヴィンテージに限ります!」


限っちゃうんだあ。この道30年のマスターが発する言葉には重みがあった。
主宰もオフヴィンテージは安いし早く飲めるし、良いつくり手のものは好きでしたが「限る」とまで言い切る人はいなかったので、新鮮だった。


そういえば、ここ最近感動した酒は、良い作り手のオフヴィンテージだった。
メオカミュゼ クロ・ド・ヴージョ 1991
シャトー・パルメ 1984
今年飲んだ1992のブルゴーニュは外れなしだったし…。


主宰:「うちにトロタノワの超オフヴィンテージの1980があるんですよ。」
マスター:「それは絶対に美味しいですよ!」


オフヴィンテージの話題で、いつになく言葉に力が入るマスターだった。