文句

今日は久しぶりに飲み友達の佳美と新宿住友ビルの「ザ・ワインバー」へ行った。
カヴァを飲んでから、何か一本赤をあけようという話になり、メニューを見る。


「マルゴー」「キャンティクラシコ」などと書いてあるが生産者が書いてないので、ボトルをじかに見て判断することにした。


主宰:「すみません、ボトルを見て決めたいので、マルゴーとジュヴレ・シャンベルタンとキャンティクラシコバローロを持ってきてください。」
店員:「はいわかりました。」


主宰:「どれがいい?」
佳美:「村松さんがいいと思うのでいいですよ。」
主宰:「あっそう。じゅあ…、このマルゴーはどこのだ?シャトーなんとかって書いてないってことはネゴシアン物のマルゴーか。これは除外だな。このジュヴレシャンベルタンはスーパーとかでよく見るやつだからダメだな。これも除外だな。キャンティバローロは自分が分かる範囲での判断なら今のところ穴は無いけど…。」
佳美:「バローロにしましょう!」
主宰:「ん?まてよ…。すみませ〜ん。」
店員:「はい?」
主宰:「ここの店ってブルゴーニュグラスか、他にバローロに合うグラスはあるの?」
店員:「大変申し訳ありません…。無いんですよ…。」
主宰:「あっそう。じゃあしょうがないなあ。キャンティだな。」


憮然とする佳美。


店員:「お待たせいたしました。」
佳美:「なんで、ワインバーなのにちゃんとグラスの用意がないのよ!おかしいじゃない!」
店員:「はあ〜、申し訳ありません。」
佳美:「折角いいワインがあるのにもったいないじゃない!」
主宰:「まあまあ…。しょうがないじゃん。ないんだから。」
佳美:「だって〜…。バローロ飲みたかったんだもん〜…。」


仕方なくキャンティクラシコリゼルヴァをあける。


主宰:「ん!? なんかこれ美味しくない?美味しいよね〜?」
佳美:「美味しい〜♪」


一瞬で盛り上がって機嫌が直る、おめでたいB型の佳美だった。