沈黙の恍惚

bebian912007-08-10

今日はまどかのオフィスでまどかが主催するスパークリングワイン勉強会が行われた。


今日は9人が集まって盛況だった。
まどかのオフィスにはリーデルが揃っていて、この日もリーデルのフルートを使用した。


この日は、元やまや店長のタツヤ、現エノテカ店員の文博、バイヤーの麻里子などがいて主宰が講師をやるというのも変な話だが、いつもどおりいつものテンションで淡々と進めた。

ワイン好きな人が飲まないワイン

最初に出す酒はランブルスコ


主宰:「ランブルスコはイタリアの甘い赤の泡なんですけど、普通は砂糖がどっさり入ってて泡も粗いので、ワインが好きな人ほど飲まないという、そういう位置づけの酒です。でも、ちょっと美味しそうなランブルスコを見つけたので飲んでみようと思いました。僕も飲むのは初めてです。」


グラスへ注ぐととても細かいクリーミーな泡立ちに驚く。そして、もちろん赤ワインなので赤いのだが、普通のランブルスコではあり得ないくらい色が濃い。


タツヤ:「!!!」
主宰:「なんじゃこりゃ!なんか美味しそうな感じだぞ…。」


飲むとその驚きも倍加した。まず、甘くない。黒葡萄の渋みもたっぷりで、そのまま赤ワインにしても美味しそうな酒だった。この舌触りは間違いなく瓶内二次発酵のものだ。


主宰:「ありえね〜。なんだこのランブルスコ。話題づくりには最高の酒だな。」


その後、クレマンドリムー、クレマンドブルゴーニュ、ヴィンテージのカヴァ、と飲み進み、ロゼシャンパンと続いた。

岸朝子

ラスト3の佳境に入り、まずはフランチャコルタのサテン。バニラ風味の芳醇な香織が凄い。葡萄も相当いいものを使っている。しかも40ヶ月熟成を経て出荷するというこだわりの逸品…。


アリス:「とてもおいしゅうございます♪」
主宰:「なんか、岸朝子みたいだね〜。」
アリス:「はあ、意識はしていなかったのですが…。本当においしゅうございましたよ!」


マヤ:「これおいしい〜。凄いですね〜♪」
まどか:「ああ!これは凄いや、おいしいですわ〜。」

年間3000本

主宰:「では、次はシャンパーニュ最高の村のひとつ、ヴェルズネイ村のシャンパン、エルヴィ・ケナルデル(HERVY-QUENARDEL)です。解説は文博君にお願いします。」
文博:「え〜マジですか?やめてくださいよ…。」


とか言いながら立ち上がって如何にこの酒がありがたい酒か博文が力説した。


皆で飲んでみる。


主宰、タツヤ、麻里子、アリス、まどか:「おー!!!これは凄い。」


酒を飲みつけた人が皆納得する、まじめさとストイックさ真摯な姿勢が凝縮したようなシャンパンだった。
スノッブとは違う、このストイックな素人を寄せ付けない雰囲気、なかなか好きである。

タツヤ黙る

タツヤは主宰の双子の兄といわれるほど多弁で、ことうまい酒が飲むと本当によく喋る。ところが、本当に凄い酒が出ると目を瞑って黙ってしまう。
主宰は密かにタツヤがジャクソンアヴィズ1996で黙るか喋るか注目していた。


主宰:「では、本日のメインイベント、ジャクソン アヴィズ 1996です。華やかな香りに含まれる、熟成の妙を楽しんでください。」


タツヤ:「おお!!!!これ…、すげー…。」以下沈黙。


(よし、黙ったか。うっしっし…。)


タツヤの満足を確認して勝手に勝ち誇っていた。

今日の酒

(赤泡甘)コンチェルト ランブルスコ レッジアーノ メディチ・エルメテ NV
(泡)デメリー ブリュット ACクレマン・ド・リムー NV
(泡)スマロッカ カヴァ ブリュット レゼルバ 2004
(泡)カーヴ・ド・マルジニー クレマン・ド・ブルゴーニュ レゼルヴ NV
(泡)ポール・エラール ロゼ ACシャンパーニュ NV
(泡)モンテニーザ フランチャコルタ サテン DOCG NV
(泡)エルヴィ・ケナルデル キュヴェ・プレスティージュ NV ACシャンパーニュ ヴェルズネイ村
(泡)ジャクソン グランクリュ アヴィズ 1996 ACシャンパーニュ
(泡甘)アンセストラル・デメリー ACクレマン・ド・リムー NV


※写真は主宰的に甲乙つけ難かったエルヴィ・ケナルデルとジャクソン