狙われた酒

今日は幸江の案内で、一昨日初めて会った英之のバーへ行って見た。
渋谷の桜ヶ丘で32年間続いている店だそうで、確かに来店する人の年齢層は高い。
しかし、このような場所でバーを営業し続けられること自体本当に凄いことだなと思う。

ばれまくり

今日は「連れてってもらえるのか?」「何時に待ち合わせるか?」という連絡を取るために、幸江に何回か電話した。幸江は普段はなかなか電話に出られないそうである。


幸江:「村松さんっていつも本当にいいタイミングで電話が来るんですよ。凄いですよね。」
主宰:「フフフ…、愛の力だな(笑)。」
幸江:「幸江の『江』を『恵』と書いてしまうようでは、そんな嘘もむなしく響くわよね(笑)。」
主宰:「もしかして、一昨日のブログで間違えてた?」
幸江:「一箇所ね。」
主宰:「しまった、嘘がばれたか…(大笑)。」

狙われた酒

主宰は初めて行く店なのに、カヴァを1本持ち込んでいた。


幸江:「村松さんがワインを一本持ってきたんだって。」
英之:「なに?」
主宰:「すみません。カヴァなんですけど。」
英之:「冷えてる?」
主宰:「それが、全然…。」
英之:「冷凍庫に入れとこう!」
幸江:「勝手知ったる店なので私がやります。」


カヴァを出して冷凍庫に移動する途中、カヴァにとても鋭い視線が突き刺さったのを幸江は見逃さなかった。


幸江:「カヴァが狙われてます。」
主宰:「は?」
幸江:「あのおじさんです。」


丸型のカウンターの対極に陣取る60歳前後の男女がいた。おじさんのほうはこの店常連で、幸江と顔見知りだった。


幸江:「狙ってるでしょう?」
おじさん:「狙ってんじゃなくて、当然貰うんだよ。飲む事が決定してるの。はやくあけてよ!」
幸江:「まあ、マスタがあんな感じなんで、こんな感じのお客が集まる店なんです。」
主宰:「ふーん…。」
英之:「まだ早いよ。冷えてないから。後でだな。」


それから30分後、当然のように出てくるフルート5本。


おじさん:「待ってました!」


主宰も楽しんで、おじさん達にカヴァを注いで回ってました。