上客

今日は最近お友達になったかずま(友達といってもかなり年上の女性)がピーロート社の試飲会に行くというのでお供させてもらった。
この試飲会は、常連の上客でないと招かれないという。基本的に売るための会なので、


(またまたそんなうまいこと言って…。)


と思っていたが、試飲が進むにつれ、それが真実であることを思い知らされた。


かずまは家に赤のストックがたくさんあるので、今日は白を重点的に試飲したいのだという。


まずは、イタリアの小さな生産者の上品なこだわり白ワイン。
うまいけど、値段を見てびっくり。なんと5000円もするのだ。


かずま:「これは何本単位で買えるの?」
社員:「6本からでございます。単価は4830円まで下げる事ができます。」
かずま:「じゃあ、それ頂くわ。」
社員:「6本ということでよろしいでしょうか?」
かずま:「はい。」


(げえ…。うまいけど、こんなに高い白に3万円も…。凄すぎる。)


だが、これは序章にすぎなかった。


社員:「ではもうそろそろお勧めの赤を。」
かずま:「いや、私はもう少し白を選びたいから他のも持ってきてください。村松さんなにかよさそうなやつ選んでください。」
主宰:「ではこの、35番から37番までの白を。シャブリのプルミエクリュとヴォーデジールと、コルトンシャルルマーニュを。」
社員:「分かりました。ただ今お持ちいたします。」


社員がとりに行くために退席。


主宰:「かずまさん。これ、凄まじい試飲会ですね。ふつう、コルトンシャルルマーニュとかヴォーデジールなんて飲めませんよ。」
かずま:「あら、そうなの?」


白ワインたちが到着。


まずはシャブリプルミエクリュ。ちょっと酸っぱいかな、これで4000円は高すぎるかな…。
次はシャブリグランクリュ・ヴォーデジール2003。うまい、これはうまい…。ヴォーデジールらしいシャブリにしては渋めのミネラルが効いている。うまい。これは少し高いが、7980円の価値はあると思った。
次はブルゴーニュの白の最高峰のコルトンシャルルマーニュ。もう、何も言うことはなかった。15800円。もう勝手にしてくださいって感じでした。


かずま:「あたし、この三つ気に入ったんだけど、村松さんどう思う?」
主宰:「それぞれいいと思いますが、この三つではヴォーデジールがコストの比較でいい感じだと思います。コルトンシャルルマーニュはさすがというほか無いですね。よくワインを知っている方にラベル見せるだけで盛り上がりますよ。このワインは。」
かずま:「あらそう。う〜ん…、じゃあ、これ(ヴォーデジール)3本。」


(おお!ヴォーデジール3本?すげえ!)


主宰:「ヴォーデジールはあと5年寝かせたら旨いだろうなあ…。かずまさん、5年たったら家に呼んでください!」
かずま:「いいわよ!」


社員:「では次は赤に!」


やはり赤を売りたくてしょうがないようだ。


かずま:「赤はイタリアのがたくさんあるから、他の持ってきてちょうだい。」
社員:「分かりました。ではフランスの滝沢様(かずま)が好きそうなものをお持ちいたします。」


登場したのは、シャトーカノンとシャトーローザンセグラだ。


社員:「ほかになにかご希望はございますか?」
かずま:「村松さん何か飲んでみたいものある?」
主宰:「え? 選んでいいんですか♪ では、ボーカイユを…。」


と赤のボルドーワインの試飲が終わった。


かずま:「じゃあ、これ(ローザンセグラ)とこれ(ボーカイユ)3本ずつ。」


(え゛え゛3本ずつ?凄すぎる…。)


社員:「カノンは如何いたしますか?」
かずま:「では、一本下さい。」


締めて12万円弱。気前のいい買い物だ。見てて気持ちが良かった。