間違い探し

bebian912007-04-14

今日は、紀尾井ホールでのソトコト・クラシック・コンサートへ行った。


※写真は弦楽器奏者たちと記念撮影した主宰と佳子と玉美(前列)。完全に弦楽器奏者たちを食ってしまって記念写真になっていない…。(特に佳子<前列中央>は強烈なオーラを放っている。)

これからの音楽家たち

これから日本のクラシック音楽をリードしていく、注目の若手アーティスト達の演奏会という趣旨で開催された演奏会で、質量ともに濃くとてもいい演奏会であった。
ここでは批評家チックに個々の演奏家の将来性について検証することにする。


◎与那城敬(バリトン)
すばらしい美声と声量、華がある上に背も高くスター歌手としての資質をすべて兼ね備えていると言っていい。燕尾服を着て歌っていても、そのオーラで舞台衣装をまとってミラノやウィーンのオペラハウスで歌っているのではないかと錯覚させるほどの雰囲気というか、何か特別なものを持っている歌手だ。日本の音楽界という枠にはまらずに世界で活躍すべき逸材である。現時点では線が細い(本当に細いのではなくこれからまだまだ太くなる余地があるという意味)ので、モーツァルトなどが得意な印象だが、今後太っていって、体が楽器として完成してくれば、ヴェルディプッチーニなども板についてくるのではないかと思う。


○大西ゆか(ソプラノ)
豊かで太目の声と端正な美貌の持ち主で今後の日本の音楽界をリードしていく可能性がある良い素材だ。存在感があるので、オペラの主役なども張っていけると思う。今後に期待したい。


○崎谷直人(ヴァイオリン)
既に数々の国際レベルでのコンクール入賞暦が物語るように、豊かな才能の持ち主であることは間違いない。どちらかというとキレで勝負するタイプで、主宰的には好みである。室内楽におけるリーダーシップはなかなか良かったが、ソロでも聞いてみたい。
経験とともに音楽表現の幅が出てくれば大化けする可能性も秘めていると思う。今後が楽しみである。


○他の弦楽器奏者
チェロの富岡廉太郎は自己主張が強く、室内楽においては協調性が無かったが、ソロで聴いてみたいと思わせる何かは持っていた。無意識に違う音色を出して目立とうとする様は可愛かった。
ヴァイオリンとヴィオラの川口尭史は、全体を見て音楽が最高の状態のバランスを保つための音を瞬時に判断して奏でることができる、音楽をよく理解した奏者だ。今後オーケストラなどに入団してその手腕を発揮してくれることだろう。
他の奏者たちもそれぞれの持ち味があって良かった。


△中島剛(ピアノ)
豊かな表現力と音楽に対するあふれた愛を感じる演奏だった。惜しむらくはリズム感が無いため歌い回しが演歌ないし散文のようになっていて、気分でリズムが変動するので技巧的に破綻してミスタッチを誘発してしまっている場面が見受けられた。
いまこそ、基本に立ち戻って勉強しなおす必要があるだろう。
音楽に対する愛と、表現力が秀でているだけに余計に惜しい。

もう一度コンサートを企画するなら…

1位:圭日は、与那城敬の独唱会を聞いてみたいといっていた。主宰も同感である。できることなら、オーケストラ伴奏でオペラアリアの夕べとかがいいなあ…。
2位:崎谷直人と富岡廉太郎の対決。ブラームスの二重協奏曲かラヴェルのヴァイオリンとチェロのソナタなど聴いてみたい。
3位:大西ゆかさんのコンサートも聴いてみたい。が、それ以上に一緒に食事したい(笑)

間違い探し

コンサートのアフターパーティーが予定されていたが、それは基本的に年収3000万円以上の人たちが出席するパーティだと聞いていたので、主宰は今回は残念ながら縁が無いものと思っていた。
ところが、毎日が土日の圭日から連絡があった。


圭日:「村松のアフターパーティのチケットとって置いたから。」
主宰:「ええ?まじですか?凄い人しか来ないんじゃないんですか?」
圭日:「そうだけど、村松は音楽詳しいし、パーティでワイン出るから特別に連れてってあげるよ。」
主宰:「まじですか?」


きっと間違い探し状態になるのだろうと戦々恐々としていたが、会場に行ってみると移斗子がいて、お互いに間違いをみつけてホッとした。ただ、間違いであることに代わりは無く、「みかん、なし、りんご、桃、すいか、柿、いちご、金魚」に「出目金(移斗子)」が加わったに過ぎない。


が、主宰は振舞われている酒が美味しくて、がんがん飲んでしまいいい感じで酔っ払って奏者たちといろいろと話をし、記念撮影などもたくさんした。(右上の写真など)


いい音楽とうまい酒と楽しい話などで最高の一日でした。